アメリカカンザイシロアリ(米乾シロアリ)は、ホウ酸で完全に防除できます。米乾シロアリの食害は5~10年のスパンでゆっくり進みます。防除剤は10年以上の耐久性が必要です。ホウ酸の効き目とぴったりです。
米乾シロアリ有翅虫はペアーを作ると木材に侵入しコロニーの形成を始めます。木材表面に15%DOT水溶液を散布しておきますと、侵入時に死滅します。
成熟したコロニーからは、夏季の夕方、有翅虫が飛び出しますが、DOTの紛体を薄く噴霧しておくと、着地して直ぐに死滅します。ダスティングといい、天井裏や壁の中の有翅虫の駆除に極めて効果的です。
米乾シロアリは、木材の成長方向に細長い巣孔(コロニー)をつくる習性がありますが、蹴り出し孔や穿孔からDOT溶液を加圧注入するとコロニー中が水浸しになって死滅します。末端から処理液が噴き出すこともあり、合成殺虫剤ではお勧めできない方法です。
このように、米乾シロアリの駆除にはいくつかのコツやダスティング、ミスティング、泡処理などの操作方法がありますが、現場実習を通して習得していただきたいと思います。
DOTによる米乾シロアリの除去は、これまでの経験から、再発の危険率も少なく優れた方法です。是非とも協力してシタタカな外来害虫を絶滅しましょう。